日本中いや世界でも記録的な暑さの夏が、いつの間にか木々が色づく秋に変わり、雪の便りも届くようになった。着実に冬に向かっている。11月の寂しげな風景を見る度に、なぜか、ある詩を思い出す。
詩人であり、作詞家でもあった西條八十が書いたこの詩について、帽子に込められた意味などを以前から調べようと思っていたが、この秋は、探偵小説を読み返すことに現を抜かし、手が回らなかった。
私の秋の忘れ物。探し物は見つからないかも知れないが、近いうちに、探してみたいと思う。
凛とした空気と白い静寂の支配する季節が来たとしても。
書き人知らず